2017.07.14 日本武道館
Cocco 20th Special Live

あっちゃんの歌には力があって山も動かせると思ってた。
でも叶わないことがあって自分の歌に絶望したんだ。
あーの歌に力なんてないんだよ。
こんな歌を大事だって思えるみんなに力があるんだよ

ーCocco MCより


1日目に比べて2日目のCoccoはものすごく「生身」だった。
神々しいという美化されたものではなくて、とても血が通っていて、ある意味ではドロドロしていて、本当に「生々しい」ライブだった、と思う。
ただそれは今もあっちゃんがここにいて、力の限りを尽くして歌っているという何よりの証みたいにも思えた。
バンドメンバーも姫を守る人々という立ち位置よりも、一緒に闘うパーティーみたいに思えて、メンバー全員の音も突き刺さってきた。
なんというか「ライブ」だと思った。

1日目にも演った曲たちが熱く「今」に鳴っていて、懐かしい痛みを思い出すより何よりも、今の痛みに直結しているようにも思えていた。

 

ステージには1日目でもらったのであろう花束が所狭しと置いてあって、照明が変わるたびに花の表情も違って見えていた。
なんだかそれがとても心地よかった。
聴いている時は色々と受け止めるのに必死で気付かなかったけれど「アダンバレエ」の曲はもっと曲数演ると勝手に思っていたのに…。
こうなると去年のツアーに全然行ける状態ではなかったのが余計に悔やまれる。

冒頭のMCの言葉は「Never ending journey」の前に語ったこと。
自分の歌に力がないと思ってから、この曲が歌えないと語った中の一部。
どんな大切で強い祈りも願いも届かないことがある、という言葉に、自分の身に起こった2ヶ月前のできごとを重ねてしまって、泣いた。

1日目のライブでは神様のように思ったのに、そういう人でもこんな当たり前のように、悲しさも痛みも持って闘っているのだと、申し訳ないのだけれど、少し嬉しかった。
やっぱり「生々しい」という印象はこのMCでより強くなった。

「ただ歌えばいいんだ」

その答えを見つけて歌った「Never ending journey」は本当にすばらしかった。
闘って、強く、やさしく、やわらかく…
今も本当にあこがれるしなやかな女性だと思った。

またね、ありがとうございました。

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